大阪 腰痛 恐怖回避思考 | 大阪心斎橋のエルンテ整体院
このページでは、腰痛と「恐怖回避思考」の関係について説明しています。「病は気から」ということわざは実際に起こりうる状態であることが真実味を帯びてきました。
恐怖回避思考とは?
恐怖回避思考とは、腰痛になったことで「将来、さらに腰痛が悪化するのではないか。もう治らないのではないか。」という不安感や恐怖感を持ち、この結果、必要以上に腰を大事にする「感情‐意識や思考‐行動」パターンを言います。
わかりやすく言えば、不安や恐怖から腰を必要以上に過保護にしてしまうことです。
欧米の研究では、この恐怖回避思考が「腰痛の回復のしやすさ」やその後の「就労状況」「慢性化」に強く影響していることが分かっています。
腰痛の恐怖回避思考モデル
松平浩、産業医学ジャーナル33、2010
上図が腰痛における恐怖回避思考をモデル化したものです(図左半分の赤い矢印のフロー)。この「感情‐思考‐行動」パターンに”無意識に”陥ることが腰痛から快復しにくくしている要因でもあります。
そのため、この悪循環から脱却するには、図右半分の青色矢印のフローに意識的に向かうことが大切になってくるのです。
それには整体などの療法以外に、カウンセリングや認知行動療法が必要であると当院では考えています。
腰痛になったら安静にしてはいけない?
腰痛で悩まされて、医療機関で検査や診察をしてもらった経験はありますか?
もしその時、「安静に過ごすように」と予後指導されたことはありませんか?
松平浩博士達の研究によれば、この「安静指導」が恐怖回避思考を強める可能性が高いそうです。
確かに腰痛発生後、(必要以上に)安静にしていたために更にひどくなったというクライアントの方も当院にいらっしゃいます。
ご本人には安静にしていた時期が適切だったのかどうか分からなかったですし、快復に必要な情報が不足していたことも問題だと考えられます。
腰痛になったらコルセットをしてはいけない?
上記の意味から、「心配だ」「不安だ」からと言って、腰ベルトやコルセットを常用する行為は、この恐怖回避思考を更に助長し、「腰痛持ちの自分」から抜け出せなくなるので、当院としてもおすすめできません。
人体構造的に見ても、骨盤と腰の骨を繋ぎ支える背面の筋肉と腹筋が適度に使われなくなるため、筋力が衰えて体重を支えることができなくなり、腰痛をさらにひどくしてしまうのです。
痛みが少しでもマシになれば歩きましょう
当院では、(急性期を過ぎて)痛みが和らぎ動ける感覚が出てきたら、痛みが多少あってもできるだけ動ける範囲で動いてもらうようにクライアントの方々にお伝えしています。
なぜなら安静にしていることで脚腰の筋肉が冷えて固くなったり、やせ細るために筋力が衰えやすくなりますし、歩くことなどへの恐れが強くなる傾向があるからです。
脳と筋肉はお互いに影響し合っています。
歩くなど日常の様々な動作をできるだけ行うことで、脳へ「快復している」という正しい情報を送り、筋肉中への血流量を増えていき、より動きやすくなってくるのです。
出典:「ホントの腰痛対策を知ってみませんか」労災保険情報センター
松平浩/小西宏昭/三好光太/笠原諭