身体は治りたがっている
2016.02.24（水）
先日お越し下さった女性のクライアントＡさん（ＯＬ）の症例です
昨年の夏に首や肩から腕にかけて痛くなり、他の整体院や整骨院で治療を受けていました。
しかし、一向に良くならないので治療を受けるのを止めたところ、今年になってから益々動きにくくてひどくなってきたと話して下さいました。
ご本人曰く「日常生活の中でも勝手に腕や頭が動くことがある」とのこと。
聞けば当院を探し当てたのも「操体法を行っているから」という理由でした。
操体法では、稀に術を受けている方の身体が勝手に動き出すということがあります。
これは「自発動（じはつどう）」と呼ばれる動きで、身体の自己治癒反応の一つです。この動きが自然に治まってくると症状が消えたり、身体が楽になったりスッキリしたりするのです。
Ａさんは、ご自身の普段の身体に起こる動きを「操体法における自発動ではないだろうか？」と考えていたそうです。
今回はまず最初に身体の瞑想を２～３分行って頂きました。その後、瞑想で感じたことを手掛かりにＡさんの身体に刺激を少しずつ入れていきます。
足の指先や足の外側に反応があり、しばらくすると左腕が動き始めました。ベッドの上でピョンピョン跳ねたり、激しく捻じる動きを繰り返します。
そのうち、頭や胸のあたり、右腕までダイナミックに動き出しました（この間、Ａさんの意識ははっきりしています）。
すると「普段したことがない動き」とＡさん。左手が激しくＡさんの髪の毛をワサワサと触っています。
そうこうするうちに、右腕、胸、頭の順に動きが治まり、左腕も動かなくなりました。自発動の終了です。小一時間程でした。
終わった後、Ａさんは「すっきりしました！」とおっしゃってくれました。
自発動は顕在意識とは関係なく起こります。そのことを踏まえても本当に身体は治りたがっているということを強く印象づけてくれた体験でした。
※自発動は意図的に起こそうとして起こるものではありません。術者の技術や術者と受け手の体調や心の状態、タイミングなどが上手く合わさって初めて可能になってきます。自発動を起こしやすくするためには、まずは身体の感覚を磨く必要があります。
