体性感情解放 | 整体は大阪心斎橋のエルンテ整体院
クラニオセイクラルセラピー
このページでは、体性感情解放(ソマト・エモーショナル・リリース、S.E.R.)と呼ばれる現象について説明しております。
体性感情解放とは?
頭蓋仙骨療法の第一人者である故ジョン・E・アプレジャー博士によれば
体性感情解放とは、頭蓋仙骨療法を用いた施術において、外部からの衝撃エネルギーによるエネルギーシストを開放して施術を進めていく際に多く現れる現象を指します。
エネルギーシスト(エネルギーの塊)
障害や事故が起きた際、身体の外側に存在するエネルギーが身体の内側に侵入し、体内のエネルギーは正常よりも過剰な状態になります。
例えば、足や踵に加えられた打撃は浸透して足を通り骨盤まで達することがあります。打撃で生じた最大限のエネルギーは骨盤まで到達し、その局部に外部からの存在すべきではないボールのような塊として、その場に留まります。
もし身体に、障害によるエネルギーを放散していく活力があれば、エネルギーは消滅して正常な回復への過程が働きます。
しかし体内にこの障害エネルギーを散らす活力が不足していれば、ボールのようなエネルギーの塊は小さく小さく密集しながら、身体の組織や機能を破壊していきます。
そして、これらのエネルギーが更に密集して局部に集まるほどにエネルギーは高まっていき、エネルギーシストを形成する結果となるのです。
このエネルギーシストは疼痛の原因となり、組織内の生命力を減退させるのです。
体性感情解放が起こった時の身体反応
クライアント※の体が特定の姿勢を取ったり、特定の刺激が与えられた時に身体に勝手にスイッチが入るように始まります。
当院でも数回起きていますが、クライアントはご自身で最も解放感が得られる体勢を選びとるように、身体が自動的に動いていきます。
この現象は、全てクライアント自身が進めていくのです。
クライアントが選んだ体勢から、クライアントの感情エネルギーが解放されていくと同時にエネルギーシストも解放されていきます。多くの場合は、神経システムを通して解放されますが、声帯器官などから解放されることもあります。
解放時にクライアントは、泣いたり、震えたり、汗をかいたり、笑ったり、痛みを感じたり等様々な身体の反応が見られます。
全てのクライアントに潜む無意識のエネルギーが、その時の状態に適応して異なる形で現れるのです。
※相談者
体性感情解放が終わった後
体に溜まっていた感情エネルギーが解放されて後、クライアントの生活は著しく変化します。それはまるでどのように生き、生活を向上させていくのかを知る機会が与えられたようなのです。
解放時にはクライアント自身に過去に起きた経験が蘇り、それは事故や外傷、または長年の間、自分の表面的では気づかずに過ごしていた経験であったりします。
それらが抑制を破って身体の表面に浮かびあがってくると、問題は和らいで消滅していきます。
逆に抑制が残ると、知らない内にクライアントに問題が生じたり、訳も分からない症状が現れたりするのです。
当院での体性感情解放
ある女性の方が首や背中の張りを訴えて来院されました。
初回の時から、ご自身の意思に関わらず、ほんの少し刺激を加えただけで身体が自動的に反応して、歪みを整えていきました。「先生、勝手に身体が動くんです」と、どう見てもわざとやっている動作には見えませんでした。
そして、3回目の時に右足首と右膝が気になるとのことでしたので、右手首を使って調整をしていると、体性感情解放が始まりました。
ベッドの上で身体は捻れたり、持ちあがったり、激しく動きます。どう見てもご自身で意図的にやっているようではありません。そして「なぜか泣きたくなってきました」と女性の方は涙が出始め、以前よりも長く泣いていらっしゃいました。
4回目の時も、身体から溜まっているエネルギーが放散されたいのか激しく身体が動きます。ひとしきり動いた後で、この方の幼い頃の記憶が蘇ってきました。
弟さんと二人兄弟で、親が大変な時に心配をかけたくないという気持ちで頑張ってきた当時の自分を思い出したのです。
さびしかったこと、辛かったこと、助けてと言えなかったこと、良い子にしていないといけなかったことなど、幼い頃の自分の抑圧された感情が表面に浮かびあがってきました。
しばらく泣かれた後はとても表情が柔らかく、さっぱりした感じに変わっていました。首や背中の張りも柔らかくなっていたのです。
体性感情解放について書かれている本
両方とも著者はジョン.E.アプレジャー博士。
(左図)「もうひとりのあなた」科学新聞社
(右図)「クレニオ・セイクラル・セラピー―ナチュラル・ヒーリングの試金石」たにぐち書店
当ページの記事は
J.E.アプレジャー著「もうひとりのあなた」科学新聞社
からの引用を元に編集しております。