違和感にありがとう
2016.03.07(月)
東京からお越しの男性クライアント(Bさん)の話です。
Bさんについてのアメブロ過去記事はこちら
「症状は悪ではない」
「身体には身体なりの都合がある」
前月と同じく土日の週末を利用して遠方からのご来院。1泊2日で計2回のセッションを希望されました。
前回のセッションでは、身体の中に知らず知らずのうちに溜まっていた、過去の感情エネルギー解放がダイナミックに起こりました。
これは体性感情解放(ソマト・エモーショナル・リリース)と言われる現象で、原因不明の身体的および精神的症状の自己治癒が起こりやすくなります。
この方は元々癇癪を治したいと考えてご来院されました。
前回2日に渡ってのセッションではかなりスッキリされたそうですが、しばらくすると仕事のストレスでまた不眠になったり、調子のよくない状態が続いていたそうです。
今回、施術前にカウンセリングを行った際に
「Bさんにとって『治った状態』とはどういうことですか?」
と質問しました。
Bさんは「自分の生き方に満足している状態です」と答えてくださいました。
私はこれを聞いて直感的に、施術の方針が間違っていなかったと確信しました。
当院では体性感情開放へ導くサポートとして、身体の瞑想を行います。瞑想後、Bさんに伺ってみると今回は右手の親指から肘に掛けて気になるそうです。
その右手親指を手掛かりに、やさしく小さな刺激をBさんの身体に伝えていきます。
その感覚がBさんの深いところに及んだのか、身体が自然と動き出していきます。そして腹の中から絞り出すように声を発していきます。身体の感覚に任せて声を発することでもエネルギーの解放はより促されます。
身体の動きが激しくなるにつれ、施術ベッドでは飽き足らず、床に転がって、衝動のままに身体を動かしている姿はまるで幼児のようでした。
約70~80分後、動きなど身体の反応がようやく治まっていきました。あっという間でした。
身体の動きが治まっていくと同時に、Bさんの目からつーっと涙がこぼれました。
落ち着いた後、Bさんは私に話して下さいました。
幼い頃に2階から転落して死にかけたこと。その時九死に一生を得たのは、この右腕や右手親指が守ってくれたからという確かな感覚が甦ってきたこと。
そして、先日から気になっていた右手の親指の違和感は、「この右手右腕のことを思い出してほしい」と身体が自分に伝えるためのサインだったと思えると。
Bさんは何回もご自身の身体に対し「ありがとう」と繰り返しました。
その後に見たBさんはとてもスッキリした笑顔でした。
※体性感情開放はダイナミックに身体および精神の変化が促されます。ただしこれはご自分の心と身体に向き合う準備ができていることが必須です。ご自身と向き合うと決めた方だけにご案内しております。